• ブログ

・ 2025年5月9日

2025年に開催される主要なサイバーセキュリティイベント

サイバー上の脅威が急速的に巧妙化するなか、企業が最新のトレンド、ツール、戦略について常に情報を把握しておくことは不可欠です。

日本のSaaS市場は、クラウドベース技術の導入拡大を追い風に成長軌道に乗っています。従来、日本企業は最新テクノロジーの採用に保守的でしたが、グローバリゼーション、政府の取り組み、そしてパンデミックによるデジタルツールの導入加速によって、企業文化は変化しつつあります。

とはいえ、より成熟した海外の市場と比較すると、日本企業のSaaS導入はまだ初期段階にあり、今後も注目すべき市場と言えるでしょう。同時に、日本で事業を展開しようとするSaaSプロバイダーにとっては、戦略的に乗り越えるべき課題が存在することも事実です。

日本のサイバーセキュリティが急速に進化している理由

日本のサイバーセキュリティ市場は、2033年までに現在の2倍以上に成長すると予測されています。IMARCグループによると、2024年に180億米ドルでしたが、2033年までに433億米ドルに達すると予想されており、これは2025年〜2033年までの年平均成長率(CAGR)が10.3%を達成することを意味しています。

この急速な成長にはいくつかの要因があります。

  • 重要インフラや企業を標的とするサイバー脅威の増加。
  • 様々な産業におけるデジタルトランスフォーメーションの加速。
  • デジタルインフラとサイバーセキュリティ能力を強化する政府の取り組みと規制の枠組み。
  • AIやIoTなどの最新技術の採用により、新たな脆弱性が生じ、高度なセキュリティ対策が必要となっていること。

日本政府は、データセキュリティとプライバシー基準を強化するための政策や枠組みを制定してきました。これには、2003年に初めて制定され、2015年と2020年に大幅に改正された個人情報保護法が含まれます。2020年の改正では、同意取得やデータ侵害報告の要件強化など、データ取り扱いに関するより厳しい規制が導入されました。さらに、日本はEUのGDPR(一般データ保護規則)を含む世界のサイバーセキュリティ基準に準拠しつつあり、これにより国内企業はより厳格なサイバーセキュリティ対策を講じるようになっています。

スキルアップを目指す専門家や重要インフラの保護に取り組む組織にとって、サイバーセキュリティ分野に関与することは、新たなサイバー脅威の先を行くために不可欠です。以下にリストアップしたイベントは、最新のトレンド、テクノロジー、ベストプラクティスに関する貴重な洞察を提供し、業界のリーダーや専門家とのネットワーキングや知識交換の場を提供するでしょう。

2025年に日本で開催される主要なサイバーセキュリティイベント

2025年に日本で開催が予定されているサイバーセキュリティイベントのなかでも注目すべきものをリストアップしました。

SANSセキュア・ジャパン2025

  • 日程:3月3日~14日
  • 場所:東京
  • 概要:業界の専門家が指導するコースで、実践的なサイバーセキュリティトレーニングの場を提供します。実践的なラボ、ワークショップ、GIAC認定資格を取得する機会などが含まれます。

セキュリティマネジメントカンファレンス

  • 日程:3月12日~13日
  • 形式:無料オンラインセミナー
  • トピック:ランサムウェア、サプライチェーン攻撃、標的型攻撃、企業のレジリエンス戦略、AI時代のセキュリティ課題、ゼロトラストフレームワーク、デジタルトランスフォーメーションとサイバーセキュリティのバランス。

IDCセキュリティフォーラム 2025

  • 日程:4月15日~16日
  • 場所:東京
  • 概要:生成AIとセキュリティについて議論し、事業継続のための戦略を検証します。業界のリーダーやアナリストによるプレゼンテーションも。

CODE BLUE 2025

  • 日程:11月16日〜19日
  • 場所:東京
  • 概要:国内外の専門家が参加する国際的なサイバーセキュリティ会議。最先端の研究と実践的な運用が焦点です。ワークショップ、コンテスト、ネットワーキングの機会などが予定されています。

製造業サイバーセキュリティ展

  • 日程:7月9日~11日
  • 場所:千葉・幕張メッセ
  • 概要:製造業におけるセキュリティ対策に焦点を当て、OTおよびIT製品・ソリューションを展示、様々な分野の専門家が一堂に会します。

ガートナー セキュリティ&リスク・マネジメントサミット 

  • 日程:7月23日~25日
  • 場所:東京
  • 概要:複雑さを極める現代におけるサイバーセキュリティのレジリエンス構築がテーマ。業界の主要トレンド、将来へ向けたネットワーキング、サイバーセキュリティをサイバーレジリエンスへと転換するための戦略に関するセッションが行われます。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 2025年に日本で開催される最大のサイバーセキュリティ・カンファレンスは何ですか?

CODE BLUE 2025は、日本で最も著名な国際サイバーセキュリティ会議の一つで、世界的な専門家が参加し、最先端の研究が発表されます。

Q. 日本で無料のサイバーセキュリティイベントはありますか?

「セキュリティマネジメントカンファレンス」は、様々なサイバーセキュリティのトピックを扱う無料のオンラインセミナーです。

Q. 日本でサイバーセキュリティに関するキャリアへの需要は拡大していますか?

日本のサイバーセキュリティ市場は急速に拡大しており、様々な業界で熟練した専門家に対する需要が非常に高いです。

注:イベントの日程や登録の詳細に関する最新情報については、各イベントの公式ウェブサイトをご参照ください。

シェアする

作者

  • Christina Craig
    Writer & Editor

カテゴリー

  • AI / Technology / SaaS
  • Manufacturing
  • Professional Services

シェアする

    • ポッドキャスト

    ・ 2025年7月17日

    Asia AIMポッドキャストのご紹介:エピソード1 – 日本とAPACにおける信頼、ローカライゼーション、そしてB2Bの成長

    日本およびアジア太平洋(APAC)地域におけるB2Bマーケティングの最前線から、実践的な戦略やインサイトをお届けする新シリーズ「Asia AIMポッドキャスト」を開始します。

    • ブログ

    ・ 2025年5月9日

    日本のSaaS業界におけるAIエージェント導入をひも解く

    人工知能(AI)は、世界各国で産業構造を急速に再編しており、AIエージェントはその変革の最前線に立っています。これらの自律型システムは、消費者の購買行動やブランドとのエンゲージメントのあり方を変革するだけでなく、SaaS(Software as a Service)業界における業務パラダイムをも再定義しつつあります。

    • ブログ

    ・ 2025年5月9日

    GEO(生成エンジン最適化)に注力すべき理由とは?

    企業は競争優位性を維持するため、絶え間ない市場の構造およびニーズの変化に対し、これまで以上にタイムリーかつ適切な対応・最適化を行っていくことが不可欠となります。